革のこと

イタリアンレザーの特徴|なぜバッグにおすすめ?

イタリアンレザーを構成する要素

イタリアンレザーとは、イタリアで生産される革全般を示した総称のことです。世界三大レザーのひとつとして、ご存知のように世界中の人々から愛されている革です。光沢のある美しいツヤ感と滑らかな質感に加え、内部から湧き出すような深みのあるシックな色合いを持つのが大きな特徴です。

しかし、イタリアで生産される全ての革が、必ずしも「イタリアンレザー」と呼ばれる訳ではないことはご存じでしょうか?

イタリアンレザーの名称を持つ革は、実は「革鞣し業」(なめし)が盛んなトスカーナ州のトスカーナ産植物タンニン鞣し革協会に加盟する、22の伝統を受け継ぐ革鞣し工房によって生産されたもの。

▷革鞣しについて

この「トスカーナ産植物タンニン鞣し革協会」 とは、イタリアの伝統的な革鞣し産業の基準守るための生まれた協会です。伝統的なイタリアンレザーとは、この協会が定めている厳しい基準をクリアしたものだけが得られる称号でもあります。

革製品に付いているタグに、広げた手の平にインクを塗ってスタンプしたようなマークを見たことがある方も多いはずです。これが、協会が認めた真のイタリアンレザーであることを証明する認定証。

1.植物タンニンで革鞣しが行われた、ベジタブルタンニンレザーであること。
2.協会が認定している革鞣しの工程にて行われていること。
3.主要な作業工程が、すべてトスカーナ州内で行われたものであること。

ベジタブルタンニンレザーの特徴
  • 伸縮性が高く、型崩れがしにくい
  • 表・裏・断面ともに硬く、丈夫である
  • キズは比較的つきやすいが、使い込む程に味が増して手に馴染む
  • 紀元前30世紀頃に始まった伝統技法で、1ヶ月以上かけて鞣される
イタリアンレザーの定義

一般的にいうイタリアンレザーとは、植物性タンニン液で鞣された革「ベジタブル・タンニンレザー」に、最終的な仕上げの行程でオイル加工が施された「オイルレザー」と呼ばれる革のことです。

革の名称などのカタカナ用語は、本当に多く色々と混乱してしまいがちですが、革は大きく分けて2種類のものがあります。クロム化合物を鞣し液に使った「クロム鞣し革」、植物性タンニンを鞣し液に利用した「タンニン鞣し革」のふたつ。

私たちがよく目にする多種多様の革の種類は、この2種類の革を、革鞣しの最終段階「仕上げ加工」でそれぞれの名称の革へと加工したもの。

▷「革の仕上げ」加工の違いと種類

イタリアンレザーの特徴

どの動物の革を使う?

◆主に利用されるのは「牛革」

鞣しの方法は?

◆植物タンニン鞣し

仕上げ加工の種類は?

◆オイル加工(オイルレザー)

イタリアンレザーは、主にオイル仕上げによって加工されたものが一般的です。

革鞣しの最終段階となる、鞣した革をオイルレザーへと加工する方法が、かの有名な「バケッタ製法」と呼ばれるイタリアが誇るオイル加工の伝統技法です。たっぷりのオイルを長い時間をかけて革へ馴染ませていくため、表面に光沢の美しいツヤを生み、しっとりとした質感と丈夫さを持ち合わせたイタリアンレザーならでの特徴を生み出します。


では、なぜイタリアンレザーがバッグなどの革製品として愛されるのでしょうか?

人の手が触れることで油分が染み込み、さらに変化が表れやすくなるのがイタリアンレザー。使う人の手が育てる革。

その秘密は、フィレンツェで10世紀以上前から代々受け継がれてきた、イタリアの伝統文化が誇るまさにこの「バケッタ製法」にあると言えます。この素晴らしい伝統製法により仕上げられた革は、小さなキズ程度であればこするだけ目立たなくなり、革表面のしっとりとした質感は使うたびに手に馴染むようになります。

耐久性にも優れているので、毎日使うバッグにはもってこいの素材。

長い時間をかけて丁寧に鞣された革は強くしなやかな美しさを持ち、自分らしい経年変化(エイジング)を楽しむことができるのが大きな理由です。

シンプルでありながらも無骨で美しい。そして、丈夫で長く愛用していけるのがイタリアンレザーの魅力です。イタリアの昔ながらの革工房などでは、加工された様々な個性のある美しい革よりも、シンプルなそのままのイタリアンレザーを今も熟練職人さんたちは好んで使用します。

イタリアの革鞄作りのスペシャリストたちの姿が、まさにその全てを表しているように思えます。

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