革のこと

イタリアンレザーの特徴と革ブランド|バッグにおすすめの理由とは?

2021-09-10   2021-11-25

イタリアンレザーの世界をご紹介!
この記事はこんな人におすすめ
  • イタリアンレザーって何?
  • オイルレザーとの違いは?
  • よく聞く革ブランドもイタリアンレザー?
  • バケッタ製法とは?
  • イタリアンレザーの魅力が知りたい!

「イタリアンレザー」って?


イタリアンレザーとは、一般的にはイタリアで生産される革全般を示した総称のことです。

光沢のあるツヤ感と滑らかな質感に加え、内部から湧き出すような深みのある美しい色合いを持つのが大きな特徴です。

実は、イタリアで生産される革の全てが「イタリアンレザー」として認定されている訳ではないという事実は、あまりよく知られていません。

「本物のイタリアンレザー」とは、どのようなものなのでしょうか?

まずは知っておきたい「革について」

本物のイタリアンレザーとは?


正当なイタリアンレザーの名称を持つ革は、「革鞣し業」(なめし)が盛んなトスカーナ州の〝トスカーナ産植物タンニン鞣し革協会〟に加盟する、22の伝統を受け継ぐ革鞣し工房によって生産されたものです。

イタリアンレザーという名称は、本来はトスカーナ州で生産される、このベジタブルタンニンレザーにのみ協会が与える正式な称号のことです。

「トスカーナ産植物タンニン鞣し革協会」とは、イタリアの伝統的な革鞣し産業の伝統技術と未来を守るための生まれた革に関する専門機関のことです。

この協会が定めている厳しい基準をクリアした認定マークを持つものだけが、世界でもトップレベルの品質を持つ本物のイタリアンレザーと呼ばれる革として認定されます。

革製品に付いている〝手の平のスタンプ〟のようなタグを見たことがある方も多いと思いますが、これこそが協会が認めた「イタリアンレザー」であることを証明する認定マークとなっています。

イタリア旅行では、街中で「MADE IN ITALY」と書かれた安い革製品を見かけることがよくありますが、この価格差のカラクリは使用される革に大きな違いがあるからなんです。

単にイタリアのどこかで安く作られた革なのか、またはイタリアンレザーとして認定されている革なのか…という、部分になりますね。

そのため、正真正銘のイタリアンレザーの革製品を購入したいという方は、まずは認定マークをチェックしてみることが大切です。

認定マークの条件
  • 植物タンニンで革鞣しが行われた、ベジタブルタンニンレザーであること。
  • 協会が認定している革鞣しの工程にて行われていること。
  • 主要な作業工程が、すべてトスカーナ州内で行われたものであること。

トスカーナ地方で鞣された「ベジタブルタンニンレザー」であることが、しっかりとタグに記明記されています。

この商標は、正真正銘のトスカーナ産植物タンニン鞣し革を保証する唯一無二のマークです。何世紀にも渡る伝統の職人技から生まれた製品です。

PLLE CONCIATA Al VEGETALE IN TOSCANA タグより
イタリアンレザーの定義

どの動物の革を使う?

◆主に利用されるのは「牛革」

鞣しの方法は?

◆植物タンニン鞣し

仕上げ加工の種類は?

◆主にオイル加工(オイルレザー)

イタリアンレザーは、主にオイル仕上げによって加工されたものが一般的です。

革鞣しの最終段階となる、鞣した革をオイルレザーへと加工する方法が、イタリアが誇る「バケッタ製法」と呼ばれるオイル加工の最高峰の伝統技法です。その伝統の歴史は、約1000年前から続くものといわれています。

これも全部イタリアンレザーのブランド!
タンナーによる製品名の違い

「ワルピエ社」の革ブランド

  • ブッテ―ロ
  • マレンマ
  • ドラ―ロ

「バダラッシ・カルロ社」の革ブランド

  • プエブロ
  • ミネルバボックス

その他、「ヴェネチアンレザー」なども同様。

「バケッタ製法」とは?


バケッタ製法とは、たっぷりのオイルを長い時間をかけて革へ馴染ませる、トスカーナ地方で何世紀にも渡り受け継がれてきた革鞣しの伝統技術です。

表面に光沢の美しいツヤを生み、しっとりとした質感と丈夫さを持ち合わせる、イタリアンレザーならでの特徴を生み出します。

革を単にオイルに浸すだけではなく、熟練の革鞣し職人が長い時間と手間をかけ、独自の鞣し技法と職人技を用いて芯までオイルをしっかりと染み込まていくことが、バケッタ製法の大きな特徴です。

熟練職人の最高峰の技術なくしては、決して成し得ない門外不出の製法ともいえます。

バケッタ製法で加工された革は、「バケッタレザー」の名称でも呼ばれます。

一般的にいうイタリアンレザーとは、植物性タンニン液で鞣された革【ベジタブル・タンニンレザー】(植物タンニン液を使って革鞣しが行われたもの)に、最終仕上げの行程でオイル加工を施した【オイルレザー】(革鞣し後の加工によって呼ばれるもの)と呼ばれる革のことです。

色々と名称が分かれているため混同されがちですが、分かりやすくいうと、イタリアンレザーは「ベジタブルタンニンレザー」⇒「オイルレザー」に加工したものなので、「イタリアンレザー」=「ベジタブルタンニンレザー」=「オイルレザー」とも言えます。

革の名称に使われるカタカナ用語は数が多く、別々のものと思ってしまいがちですが、革は最初の革鞣しの段階で、代表的なニ種類のものに大きく分けられます。

「レザー」として製品化するための動物の皮を、ひとつはクロム化合物で鞣した「クロム鞣し革」、もう一方は植物性タンニン液を鞣し剤に使った「タンニン鞣し革」(ベジタブルタンニンレザー)のふたつです。

クロム鞣しは早いもので24時間で仕上がり、タンニン鞣しは、仕上がるまでに30以上の作業行程を踏み、数か月~1年の期間を要します。

そして、私たちがよく目にする色々な名称のレザーは、最初の革鞣しで二つの種類に分類された革を最終工程の「仕上げ」によって、それぞれの名称で呼ばれる革へと加工したものとなります。

革の違いは仕上げ方法で変わる?

まとめ


イタリアンレザーの魅力と愛される理由

人の手が触れることで油分が染み込み、さらに変化が表れやすくなるのがイタリアンレザーの魅力です。まさに〝使う人の手が育てる革〟と呼べる、とても馴染の深いレザーです。

そのイタリアンレザーの魅力の秘密は、上記したようにトスカーナ地方で10世紀以上前から代々受け継がれてきたイタリアの伝統技術「バケッタ製法」にあります。

素晴らしい伝統製法により仕上げられた革は、小さなキズ程度であればこするだけ目立たなくなり、革表面のしっとりとした質感は使うたびに手に馴染むようになります。

耐久性にも優れているので、まさに毎日使うバッグや財布などにはもってこいの素材といえます。

また、長い時間をかけて丁寧に鞣された革は強くしなやかな美しさを持ち、自分らしい経年変化(エイジング)を楽しむことができる大きな喜びがあります。

これこそが、イタリアンレザーを手にする最高の楽しみである、「経年変化」(エイジング)の醍醐味ですね。

〝シンプルでありながらも無骨で美しい〟

しっかりと丈夫、長く愛着を持って使い続けていけるのがイタリアンレザーの大きな魅力です。世界三大レザーのひとつとして数えられるのも、納得がいきますね。

世界三大レザーの魅力と特徴を解説!

その長い伝統の歴史と、膨大な手間と時間をかけて作られる過程も、イタリアンレザーが本物を知る人々から愛される所以です。

現在は加工された様々な個性のある美しい革や高価なタイプもありますが、イタリアの昔ながらの革工房などでは、シンプルなそのままのイタリアンレザーを今も熟練職人さんたちは好んで使用します。

イタリアの革鞄作りのスペシャリストたちの姿が、まさにその全てを表しているように思えますね。

「イタリアンレザー」がバケッタ製法を用いて、実際にどのように生産されるのか興味がある方は、ぜひこちらのビデオをご覧になってみて下さいね。

イタリア語のナレーションも、心地よく耳に響きます。

丈夫で高品質!
ベジタブルタンニンレザーの魅力とは
  • 伸縮性が高く、型崩れがしにくい
  • 表・裏・断面ともに硬く、丈夫である
  • キズは比較的つきやすいが、使い込む程に味が増して手に馴染む
  • 紀元前30世紀頃に始まった伝統技法で、1ヶ月以上かけて鞣される

革製品を長く大切に使うためには?

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