工房の風景

職人さんとの商品づくり丨イタリアの革工房とバッグをつくる過程

2021-08-20   2021-11-18

アイデアを出し、ナタリーナさんが形にしていく

観光アテンドの仕事をしていた関係で、私はお客さんの声を割とダイレクトに聞く機会がとても多かった。一番最初に個人的に何度もお願いして作ってもらった初サンプルは、忘れもしない「ブックカバー」

何とか伝わるようにと画用紙にイラストを描き、色鉛筆で一生懸命に色を塗った。

初めて作ってもらった自分の商品があまりにも嬉しかったのでブログに記事を書き、始めて間もないネットショップにすぐに商品をアップしてみた。

予想外だったのは、そこでサイトに注文が来るのではなく、ブログを読んだローマを訪れる日本人観光客の皆さんが工房でブックカバーが欲しいと商品を求めること。

アルドさんから「お客さんをがっかりされるのは何とも申し訳ない」との相談を受け、イタリアの職人さんが作る日本人用のブックカバーは何と工房の正式商品となりました。

それが、私と工房とのコラボ商品作りの始まり。

ナタリーナさんが日本人のために作るトートバック第2弾

といっても、私はあくまでもレザークラフトにおいては全くの素人。
私がすることはお客さんの声を聞いて、要望が多いものは自分なりにリサーチし、アイデアをまとめること。それをナタリーナさんに伝えること。

今回ナタリーナさんが取り掛かるのは、前々から作ろうとずっとお願いしていた、工房で日本人にとても人気のあった商品の形をアレンジした「トートバック」

実は以前、日本人のトートバッグ好きを語って作ってもらったモデルがある。

そのため日本人のトートバック好きはアルドさんもナタリーナさんも十分に知っているし、私もお客さんからトートバックを作って欲しいとのリクエストを結構な頻度で聞いていた。

そんな訳で、ざっと私が何となくの思うサイズやアイデアなどをリサーチして紙に描き、それを見たナタリーナさんとイメージやサイズ感などをあれこれ好きにワイワイと話し合う。

そこから縫製の方法などをナタリーナさんがその場でイメージし、オリジナル商品としてアレンジして制作していくのがいつもの流れ。

(要するには、私はあまり何もしていないのだけれど...)

まずは使い勝手の良い仕様を研究するために、ナタリーナさんが「縫い方の勉強」と制作を始めたサンプルモデルが写真の左側。シンプルになるのか、はたまたイラストのような形になるのか今からとってもワクワク。

ちなみに、同時進行で右のショルダーを作ってしまうあたり、アルドさんと同様にさすがは大ベテランの革職人ナタリーナさんだなぁと思う。

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